パソコンを持っていない、Wordの様式を開いても文字がずれる、コンビニで用紙を買うところから面倒——履歴書はこの入口でつまずきがちです。ですがいまは、スマホのブラウザだけで作成からPDF保存、コンビニ印刷まで完結します。この記事では、実際の手順と、スマホ作成でつまずきやすい場面の対処法をまとめます。
この記事のポイント
- ✓スマホ作成でもパソコン作成でも、選考結果は変わらない
- ✓テンプレートを選んで入力するだけで、A4のPDFが3分でできる
- ✓証明写真はスマホで撮った写真をトリミングして貼り付けられる
- ✓提出はコンビニ印刷・メール添付・応募フォームの3パターン

履歴書はスマホだけで作れる
スマホのブラウザで作成し、PDFとして保存し、コンビニで印刷する。この流れなら、パソコンもプリンタも履歴書用紙も要りません。特別なアプリのインストールも不要です。気になるのは「スマホで作った履歴書で本当にいいのか」という点だと思いますが、企業が見るのは提出された書類そのものです。どの端末で作ったかは伝わりませんし、聞かれることもありません。
スマホ作成が向いている人
- ✓パソコンを持っていない、または手元にない
- ✓Wordの様式を開いたら表が崩れて直せなくなった
- ✓通勤中や休憩時間など、すきま時間で少しずつ進めたい
- ✓急に応募が決まって、今日中に書類を用意したい
手書き・パソコン・スマホで選考差はあるか
ありません。かつては手書きが基本でしたが、いまはパソコン作成が主流で、企業側も指定しないかぎり作成方法を問いません。むしろ読みやすさで差がつきます。手書きの字がつぶれた履歴書より、文字サイズと余白が整ったPDFのほうが印象は良くなります。ただし「手書きで郵送」と募集要項に明記されている場合だけは、必ず指示に従ってください。

スマホで履歴書を作る5ステップ
実際の作成手順です。入力内容はブラウザに保存されるので、途中で中断しても続きから再開できます。最短で3分ほどです。
- 1
① テンプレートを選ぶ
転職用・新卒用・アルバイト用・JIS規格・厚生労働省様式など、応募先に合ったひな形を選びます。迷ったらJIS規格を選べば、どの業界でも通用します。
- 2
② 基本情報を入力する
氏名・住所・連絡先をフォームに沿って入力します。和暦と西暦の変換は自動なので、「平成何年だったか」で手が止まることがありません。
- 3
③ 学歴・職歴を入力する
カードを追加しながら経歴を積み上げます。在籍期間や退職理由は選択式なので、書き方に迷わずに済みます。
- 4
④ 自己PR・志望動機を入力する
アピールしたい経験をメモして、ボタンからChatGPTにたたき台を頼めます。ゼロから文章をひねり出す必要はなく、出てきた文を自分の言葉に直せば完成します。
- 5
⑤ PDFを保存する
印刷品質のA4 PDFが出力されます。この時点で提出できる状態です。あとはコンビニ印刷、メール添付、応募フォームへのアップロードのいずれかを選ぶだけです。

スマホ作成でつまずきやすい3つの場面
スマホならではの引っかかりどころがあります。先に知っておけば、手が止まりません。
証明写真をどうするか
写真館で撮る、証明写真機を使う、スマホで撮る、の3択です。スマホで撮る場合は、白い壁の前で、自然光の入る窓に向かって立ち、胸から上が入るように誰かに撮ってもらうときれいに写ります。撮った写真は履歴書サイズ(縦40mm×横30mm)にトリミングして貼り付けられます。自撮りは顔が歪んで写るので避けてください。
入力量が多くて疲れる
スマホのフリック入力で長文を打つのはつらい作業です。学歴・職歴のように事実を並べる部分だけ先に埋めて、自己PRと志望動機は後回しにするのが現実的です。入力内容は自動で保存されるので、通勤中に基本情報、帰宅後に自己PR、という分け方でも問題ありません。
和暦・西暦がわからない
学歴欄でいちばん時間を溶かすのがここです。生年月日を入れれば入学・卒業年が自動で出る学歴計算機を使えば、思い出す作業そのものが不要になります。履歴書の中で和暦と西暦が混ざるのは減点対象なので、どちらかに統一してください。
完成した履歴書の提出方法【3パターン】
PDFができたら、応募先の指定に合わせて提出します。指定がなければ、募集要項に書かれた応募方法に沿うのが基本です。
| 提出方法 | やり方 | 注意点 |
|---|---|---|
| コンビニ印刷 | 各社のプリントアプリにPDFを登録し、店舗の複合機で番号を入力して印刷 | 白黒印刷で問題ない。A4サイズ・普通紙を選ぶ。1枚20〜30円程度 |
| メール添付 | PDFをそのまま添付して送信 | ファイル名は「履歴書_氏名_日付」の形式に。本文に簡単な挨拶を必ず添える |
| 応募フォーム | 求人サイトや企業サイトの入力欄からアップロード | 対応形式(PDF指定が多い)と容量上限を確認する |
コンビニ印刷の手順
セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップのいずれでも印刷できます。各社のプリントサービスにPDFをアップロードすると予約番号が発行されるので、店舗の複合機でその番号を入力すれば出てきます。用紙サイズはA4、カラー・白黒はどちらでも構いませんが、白黒のほうが安く、証明写真もきちんと写ります。印刷後は折り目がつかないよう、クリアファイルに入れて持ち運んでください。
郵送する場合
印刷した履歴書は、A4がそのまま入る角形2号の封筒に、送付状を一番上にして入れます。封筒の表には赤字で「履歴書在中」と書き、四角で囲みます。ここは形式が決まっているので、見本どおりに書けば減点されません。
スマホで作るときにやりがちなNG
キャリアアドバイザーとして書類選考に出す前の履歴書を見ていると、スマホで作った書類には決まったパターンのミスが出ます。中身以前に落とされるのは、たいていこの4つです。
選考前に必ず直したいNG
- ✕スマホの画面で確認しただけで提出する → 小さい画面では改行崩れや空欄に気づけない。必ずPDFを開いて全体を見る
- ✕予測変換のまま送信する → 「貴社」が「御社」になっている、社名が旧字体のまま、といった誤りが起きやすい
- ✕自撮り写真をそのまま使う → 顔が歪み、背景も生活感が出る。証明写真機を使えば1回800円ほどで済む
- ✕自己PRをAIの出力のまま出す → 文章としては整うが、体験の具体が抜ける。必ず自分の言葉と数字を足す
現場の視点:落ちる履歴書は「読む前」に決まっている
書類選考にかけられる時間は、1枚あたり長くて1分程度です。担当者はまず全体を眺めて、空欄の多さ、写真の印象、文字量のバランスを見ます。ここで違和感があると、志望動機の中身までたどり着きません。逆に言えば、余白が整っていて空欄がなく、写真がきちんとしている履歴書は、それだけで最後まで読んでもらえます。スマホ作成のいいところは、テンプレートが整っているぶん、この「読む前の印象」で崩れないことです。
提出前の最終チェック
PDFを保存したら、スマホの画面ではなく、拡大して端から端まで見てください。氏名のふりがな、日付、本人希望欄の3か所は空欄のまま提出されがちです。本人希望欄は空けずに「貴社の規定に従います」と入れておけば問題ありません。
アプリとブラウザ、どちらで作るべきか
履歴書作成にはアプリ型とブラウザ型があります。1〜2社に応募するだけならブラウザ型で十分です。インストールもアカウント登録も要らず、必要なときに開いて作り、終わったら閉じるだけで済みます。
| ブラウザ型 | アプリ型 | |
|---|---|---|
| 準備 | URLを開くだけ。インストール不要 | アプリのダウンロードが必要 |
| 会員登録 | 不要なサービスが多い | アカウント登録を求められることが多い |
| データ保存 | 使っている端末のブラウザに保存 | アカウントに紐づいて複数端末で共有できる |
| 向いている人 | 応募が数社。すぐ作って終わらせたい | 長期で何十社も応募する |
職務経歴書もスマホで作れる
中途採用では、履歴書と職務経歴書の2点セットで提出を求められるのが一般的です。職務経歴書は様式が自由なぶん、白紙から書こうとすると手が止まります。職種別のテンプレートを使えば、その職種で書くべき項目があらかじめ並んでいるので、埋めていくだけで形になります。事務、営業、IT、医療・介護、製造など職種別に用意されています。
まとめ|スマホで作って、そのまま提出まで終わらせる
履歴書作成は、スマホのブラウザだけで完結します。テンプレートを選び、フォームを埋め、PDFを保存する。そのままコンビニで印刷するか、メールに添付すれば提出まで終わります。パソコンを買う必要も、履歴書用紙を買いに行く必要もありません。あとは提出前に、拡大したPDFで空欄と誤字だけ確認してください。応募が決まっているなら、今日のうちに1枚作ってしまうのがいちばん早いです。
よくある質問
Q.スマホで作った履歴書でも、選考で不利になりませんか?
A.なりません。企業が見るのは提出された書類の内容と体裁で、どの端末で作成したかは伝わりません。ただし募集要項に「手書きで郵送」と指定がある場合は、その指示に従ってください。
Q.パソコンもプリンタもありませんが、印刷はどうすればいいですか?
A.コンビニの複合機で印刷できます。各社のプリントサービスにPDFを登録すると予約番号が出るので、店舗の機械でその番号を入力すれば印刷されます。A4・白黒で1枚20〜30円程度です。
Q.証明写真はスマホで撮ったものでも大丈夫ですか?
A.使えますが、撮り方に注意が必要です。白い壁の前に立ち、自然光の入る窓に向かって、誰かに撮ってもらってください。自撮りは顔が歪み、背景にも生活感が出るため避けます。きちんと見せたいなら証明写真機のほうが確実です。
Q.途中で作業を中断しても、入力した内容は残りますか?
A.残ります。入力内容は使っているブラウザに自動保存されるので、閉じても続きから再開できます。ただし別の端末やシークレットモードで開くと引き継がれないので、同じブラウザで続けてください。
Q.作成に料金はかかりますか?
A.かかりません。テンプレートの利用、AIによる自己PRの作成、PDFのダウンロードまですべて無料で、会員登録も不要です。

この記事の監修
SHIMA ENAGA現役キャリアアドバイザー/国家資格キャリアコンサルタント
人材紹介会社の現役キャリアアドバイザー。面談約1,000人、書類の添削・作成約800人。国家資格キャリアコンサルタント。得意な分野は20代の未経験転職。接客販売・営業・事務・ITエンジニア・施工管理など。